Kindle Paperwhiteを買いました。

札幌は今日も雨。どんどん秋が深まっていっています。このまま日を追うごとに秋が深まって行くと12月にはもう完全に秋を越えて「超秋」が訪れるんじゃないでしょうか。

そこら中、紅葉はおろか、電信柱も電線も真っ赤に染まり、ボクの心も紅に染まり、慰めるやつはもういなくなってしまうんじゃないかと今から心配です。

そんなわけで、秋といえば読書ですね。読書になくてはならないのが、当たり前の話ですが、です。本と言っても最近では実物の紙の本とは別に電子書籍というのが出てきています。

ボクが電子書籍に初めて触れたのは、確か2000年頃だったと思います。当時から電子書籍と呼んでいたかは覚えてないですが、PDA(personal digital assistant)という携帯情報端末が流行っていて、ボクもHandspring社が開発しPalmOSを搭載したVisorという端末を使い、テキストデータ化された書籍を読んでいました。

当時は今のような電子書籍の大きなマーケットは無かったように思います。個人が自分のホームページなどで同人誌的な書籍を作成しダウンロード販売していたり、青空文庫は当時からありましたので、テキストデータやXMLデータをダウンロードしてPDAにインポートして読んでいました。

Handspring社Visoreと赤外線接続の折りたたみキーボード

時代は令和

そして、電子書籍は今や実物の本に取って代わる存在と言われるまでになりましたので、ボクも満を持して、先月のAmazonプライムデーで43%オフになっていたKindle Paperwhiteを購入しました!

緑色が好きなので、緑色のカバーも合わせて買いました。

緑のカバー

使用感

まず、当たり前ですが、手に持った感触は紙の本とは全く別物です。端的に言うと樹脂素材そのものです。重さはハードカバーの『シルマリルの物語 下巻』と同じぐらいの重さでした。

『銀河伝説ウィード』戦士の証明

カバーの使用感ですが、持ちやすさとしては正直、持ちづらくなります。実際の本を開いた状態のように、カバーを開いた状態で、真ん中に親指を挟むと少しは安定するんですが、Kindle本体とカバーの覆いの部分の重さの違いでバランスが悪くなり、覆いがプラプラしてしまいます。覆いを後ろ側に折り込むと、全体の厚みが増して持ちづらくなってしまいます。

といって、カバーを外して持ち歩くとなると、画面に傷が入りそうで心配ですし、これはトレードオフと割り切って慣れるしか無いと思います。

カバーの材質は「布PU材料」という聞いたことないような謎の材質なのですが、簡単に言うとポリウレタンの表面に布のような細かなテクスチャーを与えて手触りを布に近い状態にした感じです。布と違い、水や汚れに強いので、外出先やアウトドア、極端に言うとトイレなんかでの使用にも十分に耐えられそうです。

そして、肝心のKindle Paperwhite本体の使用感です。

購入してからまだ1ヶ月半ぐらいですが、とてもいい買い物をしたと感じています。何が良かったかというと、電子書籍を落ちつてゆったりとした気持ちで安心して読むことができると感じ、体感できたのがとても良かったです。

というのも、これまでボクが使ってきた電子書籍の端末は、PDA、iPodtouch、iPadmini、Androidスマホでした。どれもバックライト液晶で電池の消耗が激しい為に、長時間画面を点灯し続けることが難しく、長くても1分ぐらいで画面がスリープ状態になったり、若干照度が下がり省エネモードになったりして、落ち着いてゆったりと文字を追うようなUXになっていなかったんです。

その点、Kindle PaperwhiteはE-inkディスプレイとフロントライトの設計によって、長時間画面を点灯していても極端に電池を消耗することはなく、10分以上放置してもスリープ状態になることはないので、落ちつてゆっくりと活字を追うことができるし、時には画面を開いたままぼんやりと空を眺めたり、うたた寝したり、スマホでラインを返したり、テレビのニュースを見たり、子供の宿題を手伝ったり、ふらっとコンビニへ買い物に出たり、ちょっくらひとっ走り峠を攻めに行ったり、青春十八きっぷで気ままな旅に出ることだってできるんです。

紙の書籍との比較

紙の本原理主義者がよく電子書籍を批判する際に引き合いに出すのが、モニタースクリーンの文字と紙に印刷された文字では、脳が実際に文字として認識して記憶する割合に差があるとし、紙に印刷された文字のほうを脳が好み、記憶する傾向にあるという説です。

どちらの文字にも長年触れてきている体感として、ボクが言えることはどっちの文字も脳が好んで覚えたり記憶したりすることはないような気がしています。要は本人の意志だと思うんですよね。

2000年頃にPalmで読んだ『銀河鉄道の夜』も、1990年ごろに文庫本で読んだ『車輪の下』も同じように、うろ覚えですし、最近文庫本で読んだ『指輪物語』、『マルドゥック・スクランブル』『マルドゥック・ヴェロシティ』、Kindleで読んだ『怪人二十面相シリーズ』『十八時の音楽浴』『金博士シリーズ』は同じようにだいたい大まかに覚えています。

小説や物語以外でも、技術書やデザイン資料もKindleで購入して比較して体感してみましたが、それらのジャンルの書籍のほうが電子書籍に向いているように感じました。

というのも、技術書やデザイン書籍は一度読んだあとに、再度、読み返したり確認したい単語があったときに、すぐに検索することができるし、マーカーで印をつけた部分は一覧表示してくれるのですぐに目当ての単語やページに辿り着くことが出来ます。

デメリットはないのか……

ここまで、メリット的な部分を書いてきましたが、当然デメリットもあり、使いづらいなというところもあります。

まず、漫画の場合、ド迫力の見開きページが3割減されます(筆者の主観です)。Kindleは通常、画面は1面だけなので、紙の本でいう1ページ分だけの表示になります。見開きページを表現する際は横向き画面で表現され、画面が縮小されてしまい、迫力に欠けます。

あと、漫画でよくある漫画家さんのボヤキとか、登場人物の心のつぶやきのような活字になっていない文字が読みづらいです。読めないことはないんですが、紙の本に比べて読みづらいです。そういう部分が漫画の面白さだったりするので、少し残念ではあります。

他、文字の大きさによってレイアウトが変わったり、挿絵の位置がおかしくなったりする点や、カラーページがない、紙の感触がない、物量を感じない、本棚に並べられない、サイン本がない、Amazonの支配下に置かれるなど、挙げれば切りがないですが、ボクとしてはそれらのデメリットをひっくるめてもKindleはいいものだと思っています。

また、もう少し使用してみて感覚に変化がありましたらブログに書きたいと思います。まずは、1ヶ月とちょっと使用してみた感想でした。

ではまた〜(^^)/~~~

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